色々な施設にて、入店や来場時に検温をすることが、当たり前となった昨今。
さまざまな検温システムが導入されていますが、それぞれどのような違いがあるのでしょうか?
ここでは、検温システムの種類について解説します。
検温システムの種類について
検温システムにはどのような種類があるのか、紹介します。
1.ディスプレイ型検温器(サーマルカメラ)
タブレットなどの画面に人の顔が映った瞬間に、表面温度を測定できるタイプの検温器です。
設定温度以上の表面温度を検知すると即座にアラームが鳴る、非接触でアルコール消毒液を噴射する、マスクの着用の有無を確認できるなどさまざまな機能が付いていることも多いです。
検温器によっては人の流れを止めることなく、同時に約20~30人を測れるため、大型の商業施設などでよく見かけます。
効率的に発熱者を見つけ出すことができるため、人件費や検温にかかる手間の削減につながります。
2.ピストル型検温器
おでこなどに当てて体温を測る、ピストル型の非接触検温器。
手軽に体温を測れるものの、人間が一人一人に対して、スキャンを行わなくてはならないため、人的コストや手間がかかるのが難点。
しかし価格が安く、導入しやすいというメリットがあります。
3.体温計
脇や口に入れて測る、一般的な体温計です。
体温計にもさまざまな種類があります。以下、主なものです。
体温計の種類
(1)実測式体温計……測定した箇所のそのときの温度を表示する体温計。測定には脇の場合、約10分、口では約5分必要といわれています。
(2)予測式体温計……検温開始から脇で約10分後、口で約5分後の体温を分析・演算し、予測するタイプの体温計。実測式と異なり、数秒で体温を測れるところが利点です。
(3)耳式体温計……プローブを耳に入れて測るタイプの体温計。1秒など短い時間で測れるため、子ども用体温計としても重宝されています。
上記の体温計は、どれも個人が利用するには便利ですが、大勢に使用する場合、感染症対策のため毎回消毒をしなくてはなりません。
特に、実測式体温計は測定に時間がかかるため、多人数を一度にさばくには適していません。
また自主的に体温を測り、入場時に記入するなどの対策をとっている会社・施設もありますが、それでは少し体温が高かったとき「まぁ、いいか」と多少ごまかして、嘘を書いてしまうケースも出てこないとは限りません。
大人数が集まる場所での感染症対策には、適していないといえるでしょう。
ただし機器そのものは安価な傾向にあり、また検温の精度も高いといわれています。
そのため、ディスプレイ型検温器で大人数の表面温度を確認したのち、設定温度以上だった人は改めて別室で体温計にて体温を測るといった措置をとっている施設なども少なくありません。
非接触型のメリット
非接触型検温器には、さまざまなメリットが存在します。
なかでも「ディスプレイ型検温器」に関しては、多種多様なメリットが得られるゆえ、数多くの施設やあらゆるシチュエーションにおいて活用されている特徴を持っています。
ディスプレイ型検温器(非接触型検温器)の具体的なメリットについては以下のとおりです。
■ディスプレイ型検温器(非接触型検温器)のメリット
・飛沫感染リスクの軽減
ピストル型検温器には、検温スタッフと利用者との間で飛沫感染のリスクがある。
その点、ディスプレイ型検温器は、各種施設の出入り口付近に設置するだけで計測が進められるため、感染拡大の防止に役立つ。
・検温時間の短縮
ディスプレイ型検温器の検温時間は、「約0.5秒」という驚異の数値を記録している。
そのため、たくさんの人数が押し寄せるシーンにおいても、円滑に検温作業を進められる。
・マスク着用にまつわるトラブル回避
多くのディスプレイ型検温器には、マスク着用を自動的に認識する機能が備え付けられている。
そのため、マスクを着用していない利用者に対して、担当スタッフが直接注意する必要性がない。
・検温スタッフの人件費削減
ディスプレイ型検温器を導入することで、検温スタッフを別途確保する必要性がなくなる。
よって、検温スタッフ分の人件費を削減できる。
非接触型のデメリット
非接触型検温器に分類される「ピストル型検温器」は、各種商業施設や病院などをはじめとした数多くのシチュエーションにおいて幅広く導入されている検温器です。
しかし、ピストル型検温器(非接触型検温器)には、少なからずデメリットも存在します。
ピストル型検温器(非接触型検温器)にまつわる具体的なデメリットについては以下のとおりです。
■ピストル型検温器(非接触型検温器)のデメリット
・検温スタッフを別途雇う必要性がある。
(人件費がかさむ)
・検温スタッフと利用者が対面したうえで検温作業を進めるため、飛沫感染のリスクが高い。
・検温器を向けられる利用者のなかには、大きなストレスを感じてしまう人も多い。
(検温器を向けられることへのストレス/圧迫感 など)
・マスクを着用していない利用者には、検温スタッフが直接注意しなければならない。
(マスク非着用による利用者とのトラブル発展リスクが高い)
検温システムには色々な種類があり、用途によって使い分けが必要!
以上、検温システムの種類について紹介しました。
検温システムにはさまざまなものがあります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どれが一番いいかは一概には言えません。
使用シーンによって、どの検温システムを採用すべきか、よく検討してから導入しましょう!
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